「還元率」と「控除率」は、賭けの話でいちばんよく出てくるのに、比べ方がバラバラなまま語られている数字です。宝くじ、公営競技、ブックメーカー——どれも「戻ってくる割合」を言っているのに、根拠になっている資料も、そもそも公式な数字が存在するかどうかも違います。
このページでは、数字の出どころを法令と公表資料までさかのぼって並べ直したうえで、全部をブックメーカーと同じ物差し(合計提示確率)に換算します。そこで分かるのは、日本の法律が競馬には「これ以上は返しなさい」という下限を、宝くじには「これ以上は返してはいけない」という上限を課しているという、方向が逆になった構造です。(最終更新:2026年8月)
※はじめに(必ず確認してね):本記事は情報提供・解説を目的としたもので、賭けを勧めるものではありません。賭けの可否・利用できる方法は読者の居住国・地域によって異なります(→賭ける前の注意点)。20歳以上・余剰資金の範囲で、のめり込みにはくれぐれもご注意ください。
- 還元率と控除率は、同じ数字の裏表
- 数字が公式に決まっているもの一覧
- 法律の作りが、競馬と宝くじで逆になっています
- パチンコの「還元率」に、公式な数字はありません
- 還元率をブックメーカーの物差しに換算する
- ブックメーカーの還元率は、自分で計算できます
- 何回賭け直すと、手元が半分になるか
- 還元率が高い=勝てる、ではありません
- 賭ける前の注意点
- よくある質問
還元率と控除率は、同じ数字の裏表
先に言葉を片づけておきます。還元率と控除率は、足すと必ず100%になります。
- 還元率(払戻率)=売上のうち、賭けた人全体に戻る割合
- 控除率(テラ銭・マージン)=主催者・運営側の取り分の割合
中央競馬の単勝は払戻率80.00%なので控除率20.00%。宝くじは当せん金46.5%なので控除率53.5%。どちらの言葉で書かれていても、片方が分かればもう片方は引き算で出ます。記事によって「還元率」と書いたり「控除率」と書いたりするのは、同じことを反対側から言っているだけです。
大事なのは、この割合が「1回賭けるごと」に効く数字だということ。1回の勝負の勝ち負けを予想する数字ではなく、賭けを繰り返したときに資金がどれくらいの速さで削られていくかを決める係数です。ここを取り違えると、後半の半減回数の意味が分からなくなります。
数字が公式に決まっているもの一覧
まず、出どころのはっきりした数字だけを並べます。根拠の欄には、その数字がどこに書いてあるかを入れました。
| 対象 | 還元率 | 控除率 | 根拠 | 根拠の種類 |
|---|---|---|---|---|
| 中央競馬(JRA)単勝・複勝 | 80.00% | 20.00% | JRA公表の設定払戻率(平成26年6月7日以降)/競馬法第8条 | 法定の下限+主催者の公表値 |
| 中央競馬(JRA)3連単 | 72.50% | 27.50% | 同上 | 法定の下限+主催者の公表値 |
| 中央競馬(JRA)WIN5 | 70.00% | 30.00% | 同上 | 法定の下限+主催者の公表値 |
| 競輪 | 法定の下限 70% | — | 自転車競技法(百分の七十以上、経済産業大臣が定める率以下) | 法定の下限のみ(実際の率は施行者が決定) |
| オートレース | 法定の下限 70% | — | 小型自動車競走法(百分の七十以上、経済産業大臣が定める率以下) | 法定の下限のみ(実際の率は施行者が決定) |
| 競艇(ボートレース) | 法定の下限 75% | — | モーターボート競走法(百分の七十五以上、国土交通大臣が定める率以下) | 法定の下限のみ(4競技で最も高い床) |
| toto・BIG | 50.00% | 50.00% | スポーツ振興投票法第13条(二分の一を超えない範囲)+施行令第1条(百分の五十) | 法定の上限+政令の指定値 |
| 宝くじ | 46.5% | 53.5% | 当せん金付証票法第5条(発売総額の五割を超えてはならない)/宝くじ公式サイト 令和6年度実績 | 法定の上限+実績値 |
| パチンコ・パチスロ | 公式な数字なし | — | 風営法は賞品の価格の最高限度を定めるのみ(第19条)/現金・有価証券の賞品提供と買取は禁止(第23条第1項) | 払戻率を定めた規定が存在しない |
| ブックメーカー(固定オッズ) | マーケットごと | — | 提示オッズから計算(1 ÷ 合計提示確率) | 公表値ではなく、その場の価格から算出 |
この表で最初に気づいてほしいのは、右端の「根拠の種類」がバラバラだということです。法律が下限を決めているもの、法律が上限を決めているもの、施行者が決めて公表しているもの、そしてそもそも公式な数字が存在しないものが同じ表に並んでいます。ネット上の「ギャンブル還元率ランキング」がすべて同じ精度の数字であるかのように並べているのは、ここを潰しているからです。
中央競馬は、券種ごとに率が違います
JRAは勝馬投票法ごとの設定払戻率を公表しています(平成26年6月7日以降)。同じ競馬でも、買う券種によって還元率は7.5ポイント動きます。
| 券種 | 設定払戻率(還元率) | 控除率 | 合計提示確率に換算 | 半減までの回数 |
|---|---|---|---|---|
| 単勝 | 80.00% | 20.00% | 125.00% | 3.106回 |
| 複勝 | 80.00% | 20.00% | 125.00% | 3.106回 |
| 枠連 | 77.50% | 22.50% | 129.03% | 2.719回 |
| 馬連 | 77.50% | 22.50% | 129.03% | 2.719回 |
| ワイド | 77.50% | 22.50% | 129.03% | 2.719回 |
| 馬単 | 75.00% | 25.00% | 133.33% | 2.409回 |
| 3連複 | 75.00% | 25.00% | 133.33% | 2.409回 |
| 3連単 | 72.50% | 27.50% | 137.93% | 2.155回 |
| WIN5 | 70.00% | 30.00% | 142.86% | 1.943回 |
単勝・複勝の80.00%と3連単の72.50%の差は7.5ポイント。これは後で見るように、資金を10回転がすと2.68倍の差になります。当たりやすさではなく取り分の大きさで券種が階段になっている、ということです(→競馬ベッティングのガイド)。
法律の作りが、競馬と宝くじで逆になっています
ここがこのページでいちばん伝えたいところです。同じ国の法律なのに、公営競技と宝くじ・totoでは規定の向きが反対になっています。
| 対象 | 法律が定めているもの | 条文の言い方 | 数字 |
|---|---|---|---|
| 競馬 | 下限(これ以上返す) | 百分の七十以上農林水産大臣が定める率以下 | 70% |
| 競輪 | 下限 | 百分の七十以上経済産業大臣が定める率以下 | 70% |
| オートレース | 下限 | 百分の七十以上経済産業大臣が定める率以下 | 70% |
| 競艇 | 下限 | 百分の七十五以上国土交通大臣が定める率以下 | 75% |
| toto・BIG | 上限(これ以上返さない) | 二分の一を超えない範囲内において政令で定める率 | 50% |
| 宝くじ | 上限 | 発売総額の五割に相当する額を超えてはならない | 50% |
| パチンコ | 払戻率の規定なし | 定めるのは遊技料金・賞品の提供方法・賞品の価格の最高限度 | — |
条文を並べると、はっきりします。
- 競馬法第8条——払戻金は売得金の「百分の七十以上農林水産大臣が定める率以下」。七十が床です。
- 自転車競技法(競輪)・小型自動車競走法(オートレース)——「百分の七十以上経済産業大臣が定める率以下の範囲内で……施行者が定める率」。やはり床。
- モーターボート競走法(競艇)——「百分の七十五以上国土交通大臣が定める率以下の範囲内で施行者が定める率」。床が5ポイント高いのがこの競技だけの特徴です。
- 当せん金付証票法第5条——「当せん金付証票の当せん金品の金額又は価格の総額は、その発売総額の五割に相当する額……を超えてはならない」。五割が天井です。
- スポーツ振興投票の実施等に関する法律第13条——売上金額に「二分の一を超えない範囲内において政令で定める率」を乗じた額が払戻しの原資。こちらも天井で、施行令第1条がその率を百分の五十と定めています(平成17年3月31日までは百分の四十七でした)。
つまり、競馬・競輪・競艇・オートレースの法律は「これ以上は返しなさい」と書いてあり、宝くじとtotoの法律は「これ以上は返してはいけない」と書いてある。還元率の順位表を作ると宝くじが最下位になるのは運用の結果ではなく、法律がそう設計しているからです。

パチンコの「還元率」に、公式な数字はありません
ギャンブル還元率の一覧記事は、ほぼ必ずパチンコに80%台の数字を入れています。その数字に法令上・公表資料上の根拠はありません。
風営法(風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律)を読むと、規制されている対象が違うことが分かります。
- 第19条(遊技料金等の規制)——国家公安委員会規則で定める基準に従うべきものとして挙げられているのは「遊技料金、賞品の提供方法及び賞品の価格の最高限度」。払戻しの割合は入っていません。
- 第23条第1項(遊技場営業を営む者の禁止行為)——「一 現金又は有価証券を賞品として提供すること」「二 客に提供した賞品を買い取ること」を禁止。
制度上、そもそも「金銭の払戻し」という行為が置かれていないので、「払戻率」という数字を定義する場所がありません。公営競技には払戻率を定めた条文があり、宝くじには当せん金の上限を定めた条文がある。パチンコにはそれに当たる条文が存在しない、というのが正確な状態です。
だから、他の数字と同じ表に並べるときは「業界推計」と明示すべき値であって、80.00%や46.5%と同じ確度で扱うことはできません。このページの一覧表でパチンコの欄を空けているのは、調べ落としではなく、公式な数字が存在しないからです。
還元率をブックメーカーの物差しに換算する
ここからが本題です。還元率と、ブックメーカーのオッズは、同じ数字の言い換えにすぎません。
固定オッズの世界では、各選択肢のオッズの逆数(=そのオッズが表している確率)を全部足した値を合計提示確率(オーバーラウンド)と呼びます。公平なら100%、業者の取り分がある分だけ100%を超えます。そして——
- 合計提示確率 = 1 ÷ 還元率
- 還元率 = 1 ÷ 合計提示確率
これだけです。中央競馬の単勝80.00%なら、1 ÷ 0.80 = 1.25、つまり合計提示確率125.00%。パリミュチュエルと固定オッズという別々の仕組みの数字が、これで一本の物差しに載ります(詳しい計算は合成オッズのガイドとオッズの見方で扱っています)。
| 対象 | 還元率 | 合計提示確率(オーバーラウンド) | 2択に均等配分したときのオッズ |
|---|---|---|---|
| ブックメーカー 1.95/1.95 | 97.50% | 102.564% | 1.950 |
| ブックメーカー 1.90/1.90 | 95.00% | 105.263% | 1.900 |
| JRA 単勝・複勝 | 80.00% | 125.000% | 1.600 |
| JRA 馬連・ワイド・枠連 | 77.50% | 129.032% | 1.550 |
| JRA 馬単・3連複 | 75.00% | 133.333% | 1.500 |
| JRA 3連単 | 72.50% | 137.931% | 1.450 |
| JRA WIN5 | 70.00% | 142.857% | 1.400 |
| toto・BIG | 50.00% | 200.000% | 1.000 |
| 宝くじ | 46.50% | 215.054% | 0.930 |
いちばん目を引くのは下の2行です。toto・BIGの50.0%は合計提示確率にするとちょうど200.00%。宝くじの46.5%は215.05%です。これを「2択のマーケット」に均等に割り付けると、totoは1.000、宝くじは0.930というオッズになります。1.000を切るオッズは、当たっても賭け金が戻らないという意味です。固定オッズの画面には絶対に表示されない価格が、そこにあります。
ブックメーカーの還元率は、自分で計算できます
よく聞かれるのが「ブックメーカーの還元率は何%ですか」ですが、この問いには一つの答えがありません。公営競技のように主催者が率を決めて公表しているのではなく、マーケットごとに、そのとき提示されているオッズから決まるからです。同じ業者でも、人気カードの勝敗と、マイナー競技の細かい市場とでは違います。
計算の手順
- そのマーケットの全選択肢のオッズを書き出す(1つでも抜けると計算が壊れます)
- それぞれ 1 ÷ オッズ を出す
- 全部足す=合計提示確率
- 1 ÷ 合計提示確率=そのマーケットの還元率
8頭立てのレースでオッズが3.20/4.50/6.00/8.00/11.0/15.0/21.0/34.0だった場合を実際に計算すると、逆数は0.3125/0.2222/0.1667/0.1250/0.0909/0.0667/0.0476/0.0294。合計1.0610=106.10%なので、還元率は94.25%、控除率5.75%です。
2択マーケットの早見表
サッカーの両チーム得点、テニスの勝者、オーバー/アンダーのような2択は、左右対称の価格になっていることが多いので、暗算しやすい形です。
| 提示オッズ(2択) | 合計提示確率 | 還元率 | 控除率 | 半減までの回数 |
|---|---|---|---|---|
| 1.95 / 1.95 | 102.564% | 97.50% | 2.50% | 27.4回 |
| 1.91 / 1.91 | 104.712% | 95.50% | 4.50% | 15.1回 |
| 1.90 / 1.90 | 105.263% | 95.00% | 5.00% | 13.5回 |
| 1.85 / 1.85 | 108.108% | 92.50% | 7.50% | 8.9回 |
| 1.83 / 1.83 | 109.290% | 91.50% | 8.50% | 7.8回 |
1.90/1.90が95.00%、1.95/1.95が97.50%。この2.5ポイントの差は小さく見えますが、後の半減回数では13.51回と27.38回、ほぼ倍の差になります。サッカーのような主要マーケットほど価格が絞られやすく、選択肢の多いマーケットほど合計提示確率は膨らみます。
境界は125.00%です
中央競馬の単勝と同じ還元率になる合計提示確率は、ちょうど125.00%。だから固定オッズの単勝マーケットを見るときの判定はこうなります。
- 合計提示確率が125.00%より下なら、還元率はJRAの単勝より高い(110%なら90.91%、120%なら83.33%)
- 合計提示確率が125.00%より上なら、還元率はJRAの単勝より低い(130%なら76.92%、140%なら71.43%)
「固定オッズのほうが必ず有利」とは書けません。2択・3択のマーケットは105%前後に収まりやすいので差は大きいのですが、十数頭立てのレースのように選択肢の多い市場では合計提示確率が膨らみやすく、125%を超えることもあります。有利かどうかは、その場で足し算して確かめる話です(この論点は香港競馬のガイドでも同じ結論になっています)。
何回賭け直すと、手元が半分になるか
還元率の差は、パーセントで見ているうちは実感が湧きません。「資金を全額賭け直していったとき、何回で半分になるか」に直すと、意味がはっきりします。
還元率をRとすると、n回賭け直したあとの平均残高は元手×Rn。これが半分になるnは、
n = log(0.5) ÷ log(R)

| 対象 | 還元率 | 手元が半分になるまでの賭け直し回数 |
|---|---|---|
| 宝くじ | 46.5% | 0.91回 |
| toto・BIG | 50.0% | 1.00回 |
| WIN5 | 70.0% | 1.94回 |
| 3連単 | 72.5% | 2.16回 |
| 単勝・複勝 | 80.0% | 3.11回 |
| 1.90/1.90のマーケット | 95.0% | 13.51回 |
| 1.95/1.95のマーケット | 97.5% | 27.38回 |
宝くじの0.91回という数字は、「1回買った時点ですでに半分を割っている」という意味です。回数が1を下回るというのは直感に反しますが、還元率46.5%なら1回で53.5%が消えるので当然そうなります。toto・BIGがちょうど1.00回なのも同じ理由で、還元率がぴったり50%だからです。
反対の端では、1.95/1.95のマーケットは27.38回。宝くじの30倍です。同じ「賭け」という言葉でくくられていても、資金の減り方は桁が違います。
1万円を賭け直していくと
実際の金額で見ると、差が掛け算で開いていくのが分かります。全額を賭け直していった場合の平均残高です。
| 対象(還元率) | 1回後 | 3回後 | 5回後 | 10回後 | 20回後 | 50回後 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 宝くじ(46.5%) | 4,650円 | 1,005円 | 217円 | 5円 | 0円 | 0円 |
| toto・BIG(50.0%) | 5,000円 | 1,250円 | 312円 | 10円 | 0円 | 0円 |
| WIN5(70.0%) | 7,000円 | 3,430円 | 1,681円 | 282円 | 8円 | 0円 |
| 3連単(72.5%) | 7,250円 | 3,811円 | 2,003円 | 401円 | 16円 | 0円 |
| 単勝(80.0%) | 8,000円 | 5,120円 | 3,277円 | 1,074円 | 115円 | 0円 |
| 1.90/1.90(95.0%) | 9,500円 | 8,574円 | 7,738円 | 5,987円 | 3,585円 | 769円 |
| 1.95/1.95(97.5%) | 9,750円 | 9,269円 | 8,811円 | 7,763円 | 6,027円 | 2,820円 |
10回の時点で、単勝は1,074円、95.00%のマーケットは5,987円。5.58倍の差です。1回あたりでは20.0%と5.0%、15ポイントの違いでしかありません。控除率が「毎回かかる」ものである以上、回数を重ねるほど差は掛け算で開きます。
この表の使い方を一つだけ。ここに出ているのは平均であって、あなたの残高ではありません。実際には大きく増える人も、もっと早く尽きる人もいます。表が示しているのはばらつきの中心がどこへ向かうかだけです。資金をどう配分するかという話はケリー基準に、賭け金を増減させる方法が控除率を変えないという話はマーチンゲール法の検証にまとめています。
還元率が高い=勝てる、ではありません
ここは強調しておきたいところです。還元率が決めるのは「平均してどれくらいの速さで減るか」であって、「増えるかどうか」ではありません。
還元率95.00%のマーケットに何も考えずに賭け続ければ、期待値は1回あたりマイナス5.00%です。80.00%より緩やかというだけで、向きは同じ下向きです。
- プラスにする条件は一つだけ。提示された価格が、本当の確率より高い場面を選べているかどうかです。還元率はその「入場料」を決めているにすぎません。
- できているかどうかは損益では測れません。100回程度の記録では、負けている人の29.0%が利益に見え、勝っている人の29.8%が損失に見えます。判定には締切オッズとの比較を使います(→勝ちすぎるとどうなるか)。
- 賭け方の工夫では控除率は動きません。賭け金を倍にしていく方式も、資金配分の工夫も、1回ごとの控除率には触れていません(→ブックメーカーで儲かるのか)。
- 還元率の高いマーケットを選ぶことには意味があります。ただしそれは「勝てるようになる」のではなく、同じ判断の精度でも資金が長持ちするという意味です。
賭ける前の注意点
- 賭けの可否と使える方法は、居住国・地域の法律によります。公営競技の投票券や宝くじの購入可否、海外の業者を利用できるかどうかは、読者がどこに住んでいるかで変わります(→法的考慮事項のガイド)。
- この記事の数字は取り分の比較のためのものです。還元率の高低は有利さの保証ではありません。
- 公表値は変わります。本記事の数字は、法令はe-Gov法令検索の条文、JRAの払戻率は同会の公表表(平成26年6月7日以降)、宝くじの内訳は宝くじ公式サイトの令和6年度実績(販売実績7,598億円)にもとづく2026年8月時点のものです。
- ブックメーカーの還元率は固定値ではありません。「◯◯社の還元率は◯%」という書き方を見かけたら、どのマーケットの話かを確かめてください。
- 20歳以上・余剰資金の範囲で。のめり込みや依存の兆候を感じたら、業者の自己制限ツールや相談窓口をご利用ください(→選び方のガイド)。
よくある質問
還元率と控除率は何が違うのですか?
同じ数字を裏と表から見ているだけで、足すと必ず100%になります。売上のうち賭けた人に戻る割合が還元率、主催者側の取り分が控除率です。中央競馬の単勝は払戻率80.00%なので、控除率は20.00%。宝くじは当せん金46.5%なので、控除率は53.5%になります。どちらの言葉で書かれていても、一方が分かればもう一方は引き算で出ます。
日本の公営競技の還元率は法律で決まっているのですか?
下限だけが法律で決まっています。競馬法第8条は「百分の七十以上農林水産大臣が定める率以下」、自転車競技法(競輪)と小型自動車競走法(オートレース)は「百分の七十以上経済産業大臣が定める率以下」、モーターボート競走法(競艇)は「百分の七十五以上国土交通大臣が定める率以下」と定めています。つまり法律が決めているのは払戻しの床であって、実際の率はその範囲内で施行者が決めます。券種ごとの率まで公表しているのはJRAで、単勝・複勝80.00%から3連単72.50%、WIN5 70.00%までの9段階です。
宝くじの還元率が低いのはなぜですか?
法律が上限を定めているからです。当せん金付証票法第5条は「当せん金付証票の当せん金品の金額又は価格の総額は、その発売総額の五割に相当する額……を超えてはならない」と規定しています。競馬などが下限を定められているのに対し、宝くじは上限を定められているという逆の構造です。実績値は宝くじ公式サイトの公表で、令和6年度の販売実績7,598億円に対して当せん金3,529億円=46.5%でした。
パチンコの還元率はいくらですか?
公式に定められた数字はありません。風営法第19条が国家公安委員会規則で定めるとしているのは「遊技料金、賞品の提供方法及び賞品の価格の最高限度」であって、払戻しの割合ではありません。さらに同法第23条第1項は、遊技場営業者が「現金又は有価証券を賞品として提供すること」と「客に提供した賞品を買い取ること」を禁じています。制度上そもそも「払戻率」という概念が置かれていないので、ネット上で見かける85%前後といった数字は業界推計であり、法令や公表資料に根拠のある値ではありません。
ブックメーカーの還元率はどうやって調べるのですか?
提示されているオッズから自分で計算できます。各選択肢のオッズの逆数(1÷オッズ)を全部足すと「合計提示確率(オーバーラウンド)」になり、その逆数が還元率です。たとえば2択で1.90と1.90なら、1÷1.90=0.5263が2つで合計105.263%、還元率は95.00%、控除率5.00%。1.95/1.95なら合計102.564%で還元率97.50%です。マーケットごとに違うので、「この業者の還元率は◯%」という一つの数字は存在しません。
固定オッズのほうがパリミュチュエルより有利ですか?
券種と、そのときの価格次第です。中央競馬の単勝80.00%は合計提示確率125.00%に相当するので、固定オッズの単勝マーケットで合計提示確率が125.00%を下回っていれば還元率はJRAより高く、上回っていれば低くなります。2択・3択のマーケットは105%前後に収まることが多いのでその差は大きいのですが、十数頭立てのレースのように選択肢が多い市場では合計提示確率が膨らみやすく、125%を超えることもあります。有利かどうかは、その場で足し算して確かめる話です。
還元率が高ければ勝てますか?
勝てません。還元率が決めるのは「平均してどれくらいの速さで減るか」であって、「増えるかどうか」ではありません。還元率95%のマーケットでも、期待値は賭けるたびにマイナス5%です。プラスにするには提示された価格が本当の確率より高い場面を選ぶ必要があり、それができているかどうかは損益ではなく締切オッズとの比較で測ります。
還元率の差は、どれくらいで効いてきますか?
資金を賭け直すたびに掛け算で効きます。1万円を全額賭け直していくと、還元率80.00%なら10回で1,074円、還元率95.00%なら10回で5,987円。1回あたり15ポイントの差が、10回で5.58倍の差になります。手元が半分になるまでの回数で言えば、宝くじは0.91回(1回買った時点ですでに半分を割ります)、単勝は3.11回、95.00%のマーケットは13.51回です。
用語の細かい定義は用語集に、はじめての方向けの全体像はブックメーカーとはにまとめています。
フクベット(FukuBet.asia)は、海外ブックメーカーをスポーツファンの視点で比較・解説する日本語の情報サイトです。ライセンス・オッズ・入出金・日本語対応などを一つずつ確認し、良い点も注意点も正直にお伝えしています。評価の詳しい方法はレビュー方針・評価基準、運営者については運営者情報をご覧ください。
ベッティングは20歳以上・余剰資金の範囲で楽しみましょう。ギャンブルに関する法律は居住国・地域によって異なります。 | 最終更新:2026年8月26日











