賭け金が倍々に増えていくチップの階段を心配そうに見上げるフクちゃん

マーチンゲール法(倍賭け法)は、負けたら賭け金を増やし、1回勝った時点で全部取り戻すという賭け金の増やし方です。18世紀から知られている古い方法で、いまも「理論上は必ず勝てる」と紹介されることがあります。この記事で確かめたかったのは、その理屈を実際のブックメーカーのオッズと、実際に用意できる資金に当てはめると何が起きるかです。結論を先に書きます——8種類の賭け方を20万回ずつ試して、期待収支はどれも総ベット額のちょうど−5.0%でした。それは市場のマージンそのものです。賭け方が変えたのは取り分の率ではなく、総ベット額と、破産する確率だけでした。(最終更新:2026年8月)

※はじめに(必ず確認してね):本記事は情報提供・解説を目的とした計算とシミュレーションの解説であり、賭けを勧めるものでも、利益を保証するものでもありません。賭けの可否は読者の居住国・地域によって異なります(→賭ける前の注意点)。20歳以上・余剰資金の範囲で、のめり込みにはくれぐれもご注意ください。

マーチンゲール法とは(ルールと隠れた前提)

ルールは3行で終わります。

  1. ある金額を賭ける。
  2. 負けたら、それまでの負けをすべて取り戻せる額を次に賭ける。
  3. 勝ったら、最初の金額に戻す。

何連敗しても、1回勝てば収支は最初の1単位ぶんのプラスで確定します。ここまでは本当です。計算に間違いはありません。

問題は、この「必ず取り戻せる」が成り立つために2つの前提が黙って置かれていることです。

  • 資金が無限にあること。賭け金は指数的に増えるので、どんな金額から始めても数回で手持ちを超えます。
  • 賭け金に上限がないこと。実際のスポーツブックもカジノのテーブルも、1回のベット額に上限を設けています。上限に当たった時点で、増額による回収そのものが止まります。

この2つを外すと何が残るのか、というのがこの記事の中身です。なおマーチンゲールという語はもともと確率論の用語でもあり、「次の期待値が現在値と等しい確率過程」を指します。賭け方の名前と数学用語が同じなのは偶然ではなく、後半で触れるとおり両者は直接つながっています

1.90倍のオッズでは「倍賭け」では足りません

教科書のマーチンゲール法はオッズ2.00倍を前提にしています。ルーレットの赤黒(0を無視した場合)や、コイン投げの世界です。1,000円負けたら次は2,000円、それも負けたら4,000円——きれいに倍々になります。

ブックメーカーの2択マーケットは2.00倍では出ません。両サイドが1.90倍というのが、サッカーのハンディキャップやトータルでよく見る形です。ここで何が変わるかというと、純益倍率です。

1.90倍で1円賭けて勝ったとき、手元に増えるのは0.90円。1.00円ではありません。

つまりこれまでの負けL円と目標利益1円を回収するには、(L+1)÷ 0.90を賭ける必要があります。この式を順に回すと、賭け金の増加率は2.000倍ではなく2.111倍になります。

オッズ2.00倍では2.0倍ずつ、1.90倍では2.11倍ずつ賭け金が増えることを示した2つの階段の比較図

マージンが大きいほど、この倍率は上がります。

提示オッズ(両サイド) 合計提示確率 還元率 マージン 賭け金の増加率
2.00倍 / 2.00倍 100.00% 100.0% 0.00% 2.000倍
1.95倍 / 1.95倍 102.56% 97.5% 2.56% 2.053倍
1.90倍 / 1.90倍 105.26% 95.0% 5.26% 2.111倍
1.83倍 / 1.83倍 109.29% 91.5% 9.29% 2.205倍

※合計提示確率は 1÷オッズ を両サイド足したもの、還元率はその逆数です(詳しくは香港競馬のガイドで、公営競技の払戻率をブックメーカーのオッズに換算しています)。

読み方はこうです。マージンは、増額のスピードそのものを上げる形で効いてきます。取り分を引かれるうえに、取り戻すために必要な金額まで増える。マーチンゲール法にとって、マージンのある市場は二重に不利です。

資金10万円は、どこで尽きるのか

具体的な数字で見ます。資金10万円、初回1,000円、オッズ1.90倍という、ごく普通の設定です。

連敗数 その回の賭け金 そこまでの累計 そこまで連敗する確率
1回目 1,111円 1,111円 2分の1
2回目 2,346円 3,457円 4分の1
3回目 4,952円 8,409円 8分の1
4回目 10,454円 18,863円 16分の1
5回目 22,070円 40,933円 32分の1
6回目 46,592円 87,525円 64分の1
7回目 98,361円 ← 払えません 128分の1

10万円では6連敗までしか耐えられません。7回目の賭け金98,405円は、6回目までに87,525円を失った状態では出せない金額です。

ここで多くの解説が止まります。「6連敗は64分の1だから、めったに起きない」と。問題は、それが1サイクルあたりの確率だということです。1サイクルは平均2ベットほどで終わるので、回数はすぐに積み上がります。

  • 1サイクルあたりの破産確率:1.5625%
  • 半数の人が資金を失うまで:44サイクル(1日2ベットなら6週間ほど)
  • 100サイクル続けたとき、一度も6連敗しない確率:20.7%

そして破産したときに失うのは87,525円。それまでに積み上げた利益は、1サイクル1,000円ずつです。87回勝ってようやく1回の破産に釣り合う、という比率になっています。

8つの賭け方を20万回ずつ試しました

ここからが本題です。有名なベッティングシステムを同じ条件で、1つあたり20万回シミュレーションしました。

条件:資金10万円、1単位1,000円、1回のベット上限5万円(ブックメーカー側の上限を模したもの)、200ベットで終了、資金が尽きた時点で終了。的中確率はマーケットどおり(1.90倍の2択なら50%、2.85倍なら3分の1)で、読み手側に予想の優位は一切ないという前提です。

賭け方 総ベット額 総ベット額に対する収支 破産率 平均収支 収支中央値
定額ベット(フラット) 200,000円 −4.97% 0.00% −9,940円 −10,000円
マーチンゲール法 556,300円 −4.99% 53.98% −27,760円 −100,000円
ダランベール法 803,500円 −4.95% 52.33% −39,780円 −100,000円
グッドマン法(1-2-3-5) 398,300円 −4.98% 0.06% −19,820円 −22,000円
パーレー法(逆マーチン) 342,100円 −5.03% 0.04% −17,190円 −17,800円
31システム 240,300円 −5.01% 0.09% −12,030円 −9,700円

※オッズ1.90倍/1.90倍、的中率50%、20万試行。破産率は200ベットのあいだに資金10万円を使い切った試行の割合です。

3倍前後のマーケット向けの方法も、同じ枠組みで試しました。

賭け方(オッズ2.85倍・的中率3分の1) 総ベット額 総ベット額に対する収支 破産率 平均収支
定額ベット(フラット) 200,000円 −4.98% 0.00% −9,950円
ココモ法 436,900円 −4.99% 61.22% −21,810円
モンテカルロ法 1,053,300円 −5.01% 93.95% −52,760円

「総ベット額に対する収支」の列を縦に読んでください。−4.95%から−5.03%まで、8つとも同じ数字です。ばらつきは試行のゆらぎの範囲で、市場のマージン(還元率95.0%)と一致しています

違いが出たのは、その隣の2列です。モンテカルロ法は10万円の資金から105万円の総ベット額を生み出し、93.95%が資金を使い切りました。定額ベットの総ベット額は20万円、破産率は0.00%です。同じ−5%でも、5倍多く払っていれば、5倍多く負けます

なぜ全部が同じ−5.0%になるのか

偶然ではありません。1行の算数で説明がつきます。

オッズo、的中確率pの賭けにS円を賭けたときの期待収支は p×(o−1)×S −(1−p)×S =(p×o−1)×S です。1.90倍・50%なら (0.5×1.90−1)=−0.05、つまり賭け金の−5%

ここで大事なのは、この式にSが1次でしか入っていないことです。期待値は足し算で合成できるので、賭けを何回どんな順序で並べても、

総収支の期待値 = −0.05 × (すべての賭け金の合計)

になります。賭け金をどう決めるかは、この式のどこにも入ってきません。前の結果を見て金額を変えても、コインは前の結果を覚えていないので、pもoも変わらない。だから残るのは総ベット額だけです。

6種類のベッティングシステムがすべて同じマイナス5パーセントの結果に収束することを示したファネル図

確率論の言葉では、これは任意抽出定理(optional stopping theorem)の帰結です。マージンのある賭けを続ける資金は「劣マルチンゲール」——期待値が時間とともに下がっていく過程——で、この定理はどんな停止ルールを使っても、止めた時点の期待値は出発点を超えられないことを保証します。「負けたら倍」も「3連勝したらリセット」も停止ルールの一種にすぎません。ルールを工夫して負ける確率を下げることはできますが、それは1回あたりの損失を大きくすることと必ず引き換えになります。

言い換えるとこうです。ベッティングシステムは、収支の分布の「形」を変える道具であって、その平均を動かす道具ではありません。マーチンゲール法が小さな勝ちを何度も生むのは本当です。そのぶん、たまに来る負けが全部持っていくだけです。

「勝てる」というシミュレーションが生まれる理由

ここは自分の失敗から書きます。最初に書いたシミュレーションには資金の上限を入れていませんでした。その結果はこうです。

条件 マーチンゲール法 ココモ法
資金の上限なし・ベット上限なし +2.00% +9.01%
資金10万円・ベット上限5万円 −4.99% −4.99%

上限を外すと、マイナス期待値の賭けが利益を生む結果になります。これは計算間違いではなく、集計の打ち切りです。200ベットで手を止めた時点で増額の途中だった試行は、まだ確定していない大きな負けを抱えたまま「引き分け」として数えられています。含み損を計上しないので平均が持ち上がる、それだけのことです。

そしてこれは、前の章の任意抽出定理の前提が壊れる、教科書どおりの例でもあります。定理が成り立つには「停止時刻が有界」「増分が有界」といった条件が要り、青天井のマーチンゲール法はそのどれも満たしません。資金の上限を入れ直した瞬間に条件が回復して、期待値は−5%に戻ります。

ネット上で「シミュレーションしたら勝てた」という結果を見たときは、まずこの2点を確認してください。資金の上限が入っているか、そして増額の途中で終わった試行をどう数えているか。この2つを直すと、私の知るかぎり結果はいつもマージンに戻ります。

ココモ法・パーレー法・ダランベール法・31システム・モンテカルロ法

数字は上の表にまとめたので、ここでは「何を狙った方法か」と「実際に何が起きたか」を短く書きます。

ココモ法

3倍前後の配当向けの方法で、負けたときの賭け金を直前2回の合計にする(フィボナッチ数列と同じ形)ので、1回当たれば全部戻ります。増額はマーチンゲール法よりゆるやかですが、3分の1しか当たらない市場で使うため連敗が長く、結果として破産率は61.22%とマーチンゲール法より高く出ました。増額が遅いことは、必ずしも安全を意味しません。

モンテカルロ法

数列を書き出して、勝ったら両端を消し、負けたら足す——消し込みが終われば利益、という方法です。今回試した8つで最も危険でした。負けるたびに数列が伸びるので賭け金の増え方に歯止めがなく、200ベットで93.95%が資金を使い切り、総ベット額は資金の10.5倍に達しました。手順が複雑なぶん「管理している」感覚が強くなりますが、収支の期待値は−5.01%で他と変わりません。

ダランベール法

負けたら1単位増やし、勝ったら1単位減らす、という穏やかな方法です。1回あたりの増額は小さいのに、破産率は52.33%とマーチンゲール法とほぼ同じでした。理由は増え方ではなく戻り方で、連敗で積み上がった賭け金が1勝では1単位しか下がらないため、高い賭け金の状態に長く留まるからです。総ベット額は8つで2番目に大きい803,500円になりました。

パーレー法(逆マーチンゲール)

勝ったときに増やし、負けたら初期額に戻す方法です。破産率0.04%と、増額系のなかでは圧倒的に安全でした。負けたら即リセットするので、大きな金額を賭けているのは常に「勝っているお金」だからです。ただし収支は−5.03%で、やはりマージンぶん負けます。安全さは、勝率の低い代わりに当たると大きい、という形の収支に変わっただけで、平均は動いていません。

31システム・グッドマン法

どちらもあらかじめ決めた金額の並びを使い切ったら必ず止まるタイプで、31システムは1-1-1-2-2-4-4-8-8の9回で31単位、グッドマン法は1-2-3-5を勝つたびに進みます。上限が設計に組み込まれているぶん破産率は0.1%未満で、総ベット額も小さく(240,300円・398,300円)、結果として平均損失も定額ベットに近い水準に収まりました。この2つが「マシ」なのは、勝ちやすいからではなく、賭ける総額が小さいからです。

「資金さえあれば勝てる」を計算してみます

ここまでの話に対する当然の反論は、「資金が足りないだけで、十分な資金があれば成立するのでは」というものです。計算できるので、してみます。

条件は同じ(初回1,000円、オッズ1.90倍)で、1日2ベットのペースで1年間続けたときに破産しない確率を基準にします。

1年もつ確率 耐えられる連敗 必要な資金 1回の最大ベット 資金と狙う利益の比
0.32% 6連敗 87,525円 46,592円 88対1
48.99% 9連敗 831,913円 438,375円 832対1
70.00% 10連敗 1,757,373円 925,459円 1,757対1
95.64% 13連敗 16,543,140円 8,707,442円 16,543対1
98.89% 15連敗 73,732,759円 38,807,241円 73,733対1

五分五分に届かせるだけで、1,000円の利益を狙うために831,913円が要ります。比率にして832対1——そして半分の確率で、1年以内にその全額を失います。9割方は大丈夫という水準にしたければ、資金は1,654万円、1回の最大ベットは870万円です。

資金の問題を解いても、もうひとつの前提が残ります。9連敗まで耐える構えとは、1回438,375円のベットを受けてもらえるということです(10連敗なら925,459円)。スポーツブックはマーケットごとに最大ベット額を公表していて、人気の少ない試合ほど低く設定されます。上限に当たった時点で、増額による回収はそこで止まります——取り戻せないまま、それまでの負けだけが残る形です。カジノのテーブルにミニマムとマキシマムがあるのも、歴史的にはまったく同じ理由です。

※ベット上限そのものについては、勝ちすぎるとどうなるかのガイドで、なぜ上限という形の対応になるのかを別途まとめています。

では、何なら結果を変えられるのか

前の章の式をもう一度見ると、動かせる場所は2つしかありません。

総収支の期待値 = マージン率 × 総ベット額

1. マージン率を下げる(=価格を選ぶ)

同じ試合の同じマーケットでも、業者によって提示オッズは違います。1.90倍/1.90倍はマージン5.26%ですが、1.95倍/1.95倍なら2.56%で、負ける速度が半分以下になります。賭け方をいくら工夫してもこの比率は動きませんが、賭ける先を変えれば動きます。オッズの読み方と提示確率への換算はオッズの見方のガイド、複数の賭けを合成したときの実質オッズは合成オッズのガイドにまとめています。

2. 総ベット額を増やさない

今回のシミュレーションで一番はっきり出たのがここです。定額ベットの総ベット額20万円に対し、モンテカルロ法は105万円。同じ−5%でも、平均損失は9,950円と52,760円になりました。増額システムの正体は「マージンを払う回数を増やす装置」です。

3. 賭け金の割合は、勝率ではなく有利さで決める

金額の決め方に理屈を持たせたいなら、前の結果ではなく自分の見立ての優位(エッジ)に応じて割合を決めるのが筋の通った方法で、それがケリー基準です。マーチンゲール法と正反対で、エッジがなければ「賭けるな」という答えを返します。マージンのある市場で計算すると、ほとんどの賭けがその答えになります。

4. 短期の収支は判断材料になりません

「このシステムで10連勝した」という体験談は、システムの証拠にはなりません。マーチンゲール法は設計上、短期では勝ちが並ぶようにできています——1サイクルの勝率は98.4%なのですから。収支から実力を読み取るのに何回必要かは、儲かるのかを検証したガイド勝ちすぎるとどうなるかのガイドで別に計算しています。

関連:賭け方の基本ハンディキャップの仕組みライブベッティングアービトラージの考え方用語集ブックメーカーとは

賭ける前の注意点

  • マーチンゲール法は必勝法ではありません。この記事の20万回のシミュレーションでは、資金10万円という現実的な条件で53.98%が資金を使い切り、収支の中央値は−100,000円でした。
  • 数値は、明示した前提のもとでの計算とシミュレーションです。実際の結果を保証するものではなく、前提(オッズ・資金・ベット上限・回数)が変われば数字も変わります。
  • 増額は、負けを取り戻そうとする行動そのものです。ベッティングシステムは、この行動に手順という形を与えます。損失を追いかけていると感じたら、業者の入金上限・ベット上限・タイムアウト・自己排除といったツールや、お住まいの地域の相談窓口をご利用ください。
  • 賭けの可否は居住国・地域の法律によります。計算の話と、賭けてよいかどうかの話は別です(→法的考慮事項のガイド)。
  • 20歳以上・余剰資金の範囲で。失って困るお金は、どんな賭け方をしても失って困るお金のままです。

よくある質問

マーチンゲール法とは何ですか?

負けたら次の賭け金を増やし、1回勝った時点でそれまでの負けをすべて取り戻して出発点の利益だけ残す、という賭け金の増やし方です。18世紀のヨーロッパで知られていた古い方法で、ルーレットの赤黒のような2択の賭けを前提にしています。勝率が2分の1でオッズが2.00倍ちょうどなら、賭け金を毎回2倍にすれば理屈のうえでは必ず取り戻せます。ただしこの「理屈のうえでは」には、資金が無限にあることと、賭け金に上限がないことという2つの前提が隠れています。

マーチンゲール法は本当に勝てますか?

勝てません。この記事では8種類の賭け方を1つあたり20万回ずつシミュレーションしましたが、資金10万円・上限つきという現実的な条件では、マーチンゲール法の期待収支は総ベット額の−4.99%でした。定額ベットの−4.97%と同じで、これはオッズ1.90倍/1.90倍の市場のマージン5.26%(還元率95.0%)そのものです。賭け方を変えても取り分の率は動かず、動くのは総ベット額と破産確率だけでした。

マーチンゲール法は何連敗まで耐えられますか?

資金10万円・初回1,000円・オッズ1.90倍なら6連敗までです。1.90倍では負け分を取り戻すのに毎回2倍ではなく2.111倍ずつ必要なので、賭け金は1,111円・2,346円・4,952円・10,454円・22,070円・46,592円と進み、6回目までの合計が87,525円に達します。7回目の賭け金はもう資金では払えません。6連敗の確率は64分の1なので、1サイクルあたり1.5625%、44サイクルで半数の人が資金を失う計算になります。

オッズ1.90倍だと、なぜ「倍賭け」では足りないのですか?

純益倍率が1.00ではなく0.90だからです。1.90倍で1円勝ったときに戻る利益は0.90円しかないので、これまでの負けL円と目標利益1円を取り戻すには L+1 を 0.90 で割った額を賭ける必要があります。結果として賭け金は毎回2.111倍ずつ増えます。マージンが大きいほどこの倍率は上がり、1.83倍/1.83倍の市場(マージン9.29%)では2.205倍になります。マージンのある市場では、教科書どおりの倍賭けは足りません。

マーチンゲール法に必要な資金はいくらですか?

現実的な水準ではありません。1日2ベットのペースで1年もたせる確率を五分五分にするには10連敗まで耐える必要があり、初回1,000円でも資金1,757,373円と、1回で925,459円を賭けられる環境が要ります。1,000円の利益を狙うために1,757,373円を用意する、およそ1,757対1の比率です。1年もつ確率を95%にしたければ13連敗まで耐える必要があり、資金16,543,140円・1回の最大ベット8,707,442円になります。

ココモ法やモンテカルロ法なら勝てますか?

同じ結果になりました。オッズ2.85倍・的中率3分の1の市場で同じ条件を試すと、ココモ法の期待収支は総ベット額の−4.99%、モンテカルロ法は−5.01%で、定額ベットの−4.98%と変わりません。違うのは破産確率のほうで、200ベットのあいだにココモ法は61.22%、モンテカルロ法は93.95%が資金を使い切りました。モンテカルロ法は10万円の資金から1,053,300円もの総ベット額を生み出しており、マージンを払う回数がそれだけ増えます。

なぜネット上のシミュレーションでは勝てるという結果が出るのですか?

資金の上限を入れずに計算していることが多いからです。同じプログラムで資金制限と1ベットの上限を外すと、マーチンゲール法は総ベット額の+2.00%、ココモ法は+9.01%という利益が出る結果になりました。これは増額の途中で計算を打ち切ったぶんの含み損が集計されていないためで、確率論でいう任意抽出定理の前提が崩れている状態です。資金の上限を入れ直した瞬間、どちらも−5%に戻ります。

では何をすれば結果は変わりますか?

賭け金の増やし方ではなく、賭ける対象と価格のほうです。損失の期待値は「マージン率 × 総ベット額」という形をしているので、マージンの小さい市場を選ぶことと、無駄に総ベット額を増やさないことの2つだけが効きます。賭け金の配分については、有利さの大きさに応じて割合を決めるケリー基準という考え方があり、マージンのある市場ではたいてい「賭けるな」という答えを返します。

フクちゃん(フクベット編集部)
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ベッティングは20歳以上・余剰資金の範囲で楽しみましょう。ギャンブルに関する法律は居住国・地域によって異なります。 | 最終更新:2026年8月25日

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