「イギリスのブックメーカー」を調べると、ウィリアムヒルやbet365といったブランド名が出てきます。それ自体は正しいのですが、ひとつ抜けている話があります——ブランドがイギリス発祥であることと、あなたが開いたサイトが英国のライセンスで運営されていることは、別の話です。実際、この2社ともに、あなたが英国の外に住んでいるなら契約相手は英国の会社ではありません。この記事では、英国の規制がどう作られているか、そしていま自分がどちらの会社と契約しているのかを自分で確かめる方法を書きます。(最終更新:2026年8月)
※はじめに(必ず確認してね):本記事は情報提供・解説を目的としたものです。賭けの可否は読者の居住国・地域の法律によって異なります(→法律は居住国・地域で違います)。20歳以上・余剰資金の範囲で、のめり込みにはくれぐれもご注意ください。確実に利益が出る方法は存在しません。
- 先に結論——「イギリスのブックメーカー」と「英国ライセンスのサイト」は別物です
- 英国の規制はどうなっているのか——2005年賭博法とギャンブル委員会
- 契約相手は「住んでいる場所」で変わります(実例2社)
- 英国ライセンスだと何が違うのか——実際に効いている3つのルール
- 自分がどちらのサイトにいるかを確かめる方法
- 英国の外に住んでいる場合、どう考えればいいか
- 法律は居住国・地域で違います
- よくある質問

先に結論——「イギリスのブックメーカー」と「英国ライセンスのサイト」は別物です
この2つは日本語の記事でよく混ざっています。分けて書くと、こうなります。
- 「イギリスのブックメーカー」=ブランドの出自の話。 会社が英国で生まれ、英国で店舗を持ち、英国のスポーツ文化と一緒に育ってきた、という意味です。ウィリアムヒルやbet365はこれに当たります。
- 「英国ライセンスのサイト」=規制の話。 英国賭博委員会(Gambling Commission、UKGC)の許可を受けて、グレートブリテン(イングランド・スコットランド・ウェールズ)の利用者にサービスを提供しているサイトのことです。
そして重要なのはここです。大手ブランドは、この2つを1つの会社でやっていません。 英国内の利用者向けと英国外の利用者向けで、契約する会社も、監督する規制当局も、準拠する法律も、苦情の持ち込み先も分けています。当サイトが両社の公式サイトのフッターと利用規約を直接確認したところ、どちらもそうなっていました(実例はこの章)。
つまり「ウィリアムヒルは英国のライセンスだから安心」という説明は、英国に住んでいない読者にとっては、そのままでは当てはまりません。悪い話ではなく、どの当局が自分を守ってくれるのかを取り違えないための話です。
英国の規制はどうなっているのか——2005年賭博法とギャンブル委員会
英国賭博委員会は自らの説明でこう述べています——「ギャンブル委員会は2005年賭博法(Gambling Act 2005)にもとづいて設置された。グレートブリテンにおいてギャンブルを提供する個人および事業者を規制する責任を負う(ナショナル・ロッタリーを含む)」。
ここで「グレートブリテン」であって「イギリス(UK)全体」ではないのは、書き間違いではありません。北アイルランドは別の法体系で、ギャンブル委員会の規制範囲に含まれません。日本語の記事ではほぼ必ず「イギリス」とひとまとめにされますが、規制の文書上はこの区別が保たれています。
実務的に言えば、英国のライセンスは「番号を買って表示するもの」ではなく、条件のついた免許です。委員会は事業者ごとの許可内容を公開し、条件に違反した事業者を名指しで処分します。それがどの程度実際に動いているかは、次の章の3つ目で具体的に見ます。
契約相手は「住んでいる場所」で変わります(実例2社)
抽象論ではなく、当サイトが公式サイトのフッターと利用規約から拾った実際の記載です。
| ブランド | 英国内の利用者 | 英国外の利用者 |
|---|---|---|
| William Hill | WHG (International) Limited/英国賭博委員会 ライセンス番号 39225(ジブラルタルの規制も併存) | William Hill Global PLC(マルタ籍)/マルタゲーミング機構 MGA/CRP/121/2006-05(2020年11月2日発行)。規約はマルタ法準拠、紛争はマルタの裁判所の管轄 |
| bet365 | 英国の利用者は英国賭博委員会の規制下にある別法人と契約します | スポーツブックは Hillside (Gibraltar Sports) LP(登録番号198、RGL 130)、カジノは Hillside (Gibraltar Gaming) LP(登録番号197、RGL 129)/ジブラルタル政府ライセンス、Gibraltar Gambling Commissioner の規制 |
出典:両社の公式サイトのフッターおよび利用規約の記載を当サイトが直接確認したもの。確認日は各レビュー記事に記載しています。
この表の読み方を1つだけ。 どちらの行も「英国外=格下」という意味ではありません。マルタもジブラルタルも、審査の厳しさで知られる法域です。ジブラルタルは事業者数を絞ることで知られていますし、bet365は会社名・登録番号・規制当局名・RGL番号のすべてをフッターに明記しています——そもそも規約のどこにもライセンス番号を書いていない事業者が存在することを思えば、確認可能性という点でこれは十分に評価できる状態です。
ここで押さえるべきなのは強弱ではなく宛先です。何かあったときに申し立てる先が英国の委員会なのかマルタの機構なのか、破綻時の資金保護の枠組みがどちらなのか、規約がどの国の法律に準拠するのか。登録する前に、自分に適用されるのがどちらの規約なのかを公式サイトで確認してください。
英国ライセンスだと何が違うのか——実際に効いている3つのルール

「規制が厳しい」は説明になっていないので、条文と日付のあるものだけを3つ挙げます。いずれもグレートブリテンのライセンスを持つサイトに適用されるもので、英国外向けのサイトには自動的には及びません。
① GAMSTOP(複数事業者にまたがる自己排除)
ギャンブル委員会の説明では、GAMSTOPは2018年4月から利用できる、オンラインの複数事業者共通の自己排除スキームです。そして——「すべてのギャンブル事業者がこのスキームに参加しなければならない。また自己排除者リストを24時間ごとに更新しなければならない」。
これが重要なのは、1社ごとに自己排除を申し込む必要がないためです。1回の登録で、参加している全事業者のアカウントが同時に止まります。委員会は「このシステムを使っていなかった複数の事業者に対して実際に処分を行った」とも書いています。
② オンラインスロットの1回あたり賭け金上限
2025年に導入された、金額が明記されたルールです。ギャンブル委員会のガイダンスの記載はこうです。
- 25歳以上:1ゲームサイクルあたり5ポンドまで——2025年4月9日に発効
- 18〜24歳:1ゲームサイクルあたり2ポンドまで——2025年5月21日に発効
根拠は The Gambling Act 2005 (Operating Licence Conditions)(Amendment) Regulations 2025 で、すべてのリモート・カジノ運営ライセンスに条件として付加されました(発効前に発行済みのライセンスにも及びます)。
ここは誤解されやすいので正確に:この上限はオンラインスロットだけです。ギャンブル委員会自身が「ルーレットやブラックジャックなど他のカジノゲームには適用されない」と明記しています。スポーツベッティングの賭け金上限でもありません。 年齢で上限が変わる点も、この制度の特徴です。
③ 処分が実際に出ていること
ルールの実効性は、処分が出ているかどうかで見るのがいちばん早いです。ギャンブル委員会が公表している最近の例を挙げます。
- 2026年8月18日——アダルト・ゲーミングセンター事業者の Holland Park Leisure Limited に対し、自己排除の要件を守らなかったとして15万ポンドの制裁金。
- 2026年7月23日——ソフトウェア/カジノゲームホストのライセンス保有者 Evolution Malta Holding Limited が475万ポンドを支払うことに。無許可の事業者にゲームを供給していたとして公表されました。
数か月単位で、名指しで、金額つきで出ています。 「ライセンスがある」と「監督が機能している」は別のことなので、この記録が公開されていること自体が、英国ライセンスの実質的な中身です。ライセンスの階層についての当サイトの考え方はレビュー評価基準にまとめています。
おまけ:ライセンスを持つのは会社だけではありません
英国賭博委員会の公開登録簿は、事業者だけの一覧ではありません。Businesses(事業者)のほかにPersonal licences(個人ライセンス)、Regulatory actions(規制上の措置)、Public statements(公表声明)、Premises(店舗)という区分が並んでいます。
つまり英国では、事業者だけでなく、重要な役割を担う「個人」もライセンスの対象になっており、その一覧と、過去に取られた措置までが同じ場所で公開されています。日本語の解説で「イギリスは規制が厳しい」と言われるときに実際に何が違うのかというと、こういう公開の粒度のことです。
自分がどちらのサイトにいるかを確かめる方法
手順は短いです。
- フッターを読む。 運営会社名・規制当局名・ライセンス番号の3点セットが書かれています。上の表のとおり、ここに書いてある会社名があなたの契約相手です。
- 英国賭博委員会の公開登録簿で引く。
registers.gamblingcommission.gov.uk/public-registerは事業者名・商号・ドメイン名・アカウント番号で検索できます。ドメイン名で引けるのが実務的に便利で、いま開いているURLをそのまま入れられます。2026年8月20日時点の登録件数は2,658件で、ExcelやCSVでの一括ダウンロードにも対応しています。 - 出てこなければ、そのサイトはグレートブリテンのライセンスでは運営されていません。 それだけで「危ない」とは限りません——上のとおり、マルタやジブラルタルのライセンスで正規に運営されているサイトはあります。判断すべきはどの当局の枠組みに自分がいるのかです。
委員会自身の注記も添えておきます:「ドメイン名と商号は事業者から提供されたものであり、委員会は第三者から提供された情報の正確性を保証できない」。登録簿は強い材料ですが、確認の起点であって終点ではありません。マルタやキュラソーの登録簿の使い方、および規制当局が公開している「嘘のライセンス表示をしているドメイン」の一覧についてはブックメーカー詐欺の見分け方にまとめました。
英国の外に住んでいる場合、どう考えればいいか
日本語話者の読者の多くは、グレートブリテンの外に住んでいます。その場合に実際に起きることを整理します。
- 英国ライセンスのサイトには、そもそも登録できないことが普通です。 グレートブリテン向けのライセンスは提供範囲がそこに限られているため、事業者は対象外の地域からのアクセスを制限します。「英国のライセンスがいちばん強いから英国のサイトを使おう」という発想は、多くの場合そこで止まります。
- 同じブランドの英国外向けサイトは、別の当局の枠組みで動いています。 上の表のとおりです。ブランドへの信頼は引き継がれますが、規制当局と準拠法は引き継がれません。
- したがって現実的な確認は「英国かどうか」ではなく「自分の居住国・地域が対象か、そしてその当局で照合できるか」になります。 当サイトが各業者の発行元当局で実際に照合できた内容は各レビューに書いています。
| イギリス系ブランド | 当サイトが確認した内容 | 公式サイト |
|---|---|---|
| William Hill | 英国内はUKGC 39225、英国外はマルタ籍法人+MGA/CRP/121/2006-05。適用される規約が居住地で変わることをレビューに明記 | 公式サイト |
| bet365 | 英国外はジブラルタル法人(登録番号198/197、RGL 130/129)。会社名・番号・当局名がフッターに明記されていることを確認。表示言語と口座通貨も実機で確認済み | 公式サイト |
英国系の2ブランドについての当サイトの確認内容はWilliam Hillのレビューとbet365のレビューに、業者全体の比較はブックメーカーのレビュー一覧にあります。選ぶときの観点はブックメーカーの選び方、入出金まわりの条件は入出金ガイドにまとめています。
公式サイトへのリンクから登録があった場合に手数料を受け取ることがあります。手数料の有無はレビューの内容や評価には影響しません。
法律は居住国・地域で違います
英国の規制の話と、あなたが利用できるかどうかは別の問題です。グレートブリテンでは許可制で合法ですが、禁止されている国・地域もあります。
日本国内では、公営競技(競馬・競輪・競艇・オートレース)とスポーツくじ(toto)、宝くじ以外の賭博は認められておらず、海外のブックメーカーの利用は賭博罪(刑法185条)に当たり得るとされています。また2025年9月25日施行の法律で、海外賭博サイトへの広告・誘導や成果報酬型の紹介についても規律が設けられました。当サイトが確認した内容と出典は法的考慮事項のガイドにまとめています。
ライセンスの強さは、居住国の法律を上書きしません。 順番は、①自分の居住国・地域の法律 → ②その業者がそこを対象にしているか → ③ライセンスと運営体制、です。
よくある質問
Q. イギリスのブックメーカーとは何ですか?
A. 英国で生まれ、英国で事業を営んできたブックメーカーのブランドを指すことが多い言葉です。ウィリアムヒルやbet365がこれに当たります。ただしブランドの出自と、あなたが開いたサイトの規制当局は別の話で、大手は英国内向けと英国外向けで運営会社と規制当局を分けています。
Q. 英国賭博委員会(UKGC)とは何ですか?
A. 2005年賭博法にもとづいて設置された規制当局で、グレートブリテン(イングランド・スコットランド・ウェールズ)でギャンブルを提供する個人および事業者を規制しています。ナショナル・ロッタリーもその対象です。北アイルランドは別の法体系のため含まれません。
Q. ウィリアムヒルは英国のライセンスで運営されていますか?
A. 利用者の居住地によって変わります。英国内の利用者の運営元は WHG (International) Limited で、英国賭博委員会のライセンス番号39225です。英国外の利用者の運営元はマルタ籍の William Hill Global PLC で、適用されるのはマルタゲーミング機構のライセンス MGA/CRP/121/2006-05(2020年11月2日発行)、規約はマルタ法準拠、紛争はマルタの裁判所の管轄とされています。
Q. bet365は英国賭博委員会のライセンスですか?
A. 英国外から接続した場合の契約相手はジブラルタルの法人です。スポーツブックは Hillside (Gibraltar Sports) LP(登録番号198、RGL番号130)、カジノは Hillside (Gibraltar Gaming) LP(登録番号197、RGL番号129)で、いずれもジブラルタル政府のライセンスと Gibraltar Gambling Commissioner の規制を受けています。英国内の利用者は英国賭博委員会の規制下にある別法人と契約します。
Q. 英国ライセンスのサイトだと何が違うのですか?
A. 条件つきの免許なので、具体的なルールが適用されます。GAMSTOP(複数事業者共通の自己排除、2018年4月から。全事業者が参加必須で、自己排除者リストは24時間ごとに更新)と、オンラインスロットの賭け金上限(25歳以上は1ゲームサイクルあたり5ポンド、18〜24歳は2ポンド)が代表例です。加えて、違反した事業者への処分が名指しで公表されています。
Q. スロットの賭け金上限はスポーツベッティングにも適用されますか?
A. いいえ。ギャンブル委員会は、この上限がオンラインスロットのみに適用され、ルーレットやブラックジャックなど他のカジノゲームには適用されないと明記しています。スポーツベッティングの賭け金上限を定めたものでもありません。
Q. サイトが英国のライセンスかどうかは、どうすれば確認できますか?
A. 英国賭博委員会の公開登録簿(registers.gamblingcommission.gov.uk/public-register)で、事業者名・商号・ドメイン名・アカウント番号から検索できます。2026年8月20日時点の登録件数は2,658件です。ただし委員会自身が、ドメイン名と商号は事業者から提供されたものであり正確性を保証できないと注記しています。
Q. 日本語話者は英国のブックメーカーを使えますか?
A. 利用できるかどうかは居住国・地域の法律と、その業者がその地域を対象にしているかで決まります。グレートブリテン向けのライセンスは提供範囲がそこに限られるため、対象外の地域からは登録できないことが普通です。日本国内では、海外ブックメーカーの利用は賭博罪に当たり得るとされています。登録の前に、必ずご自身の居住国・地域の法律と、その業者の利用規約をご確認ください。
ブランドの名前ではなく、フッターに書いてある会社の名前を見る。それだけで、自分がどの国のルールの中にいるのかがわかります。— フクちゃん
関連ガイド:全体像はブックメーカーとは?、ライセンスの確認手順は詐欺の見分け方、業者の選び方はブックメーカーの選び方、当サイトの検証方法は評価基準・レビュー方針、法律の考え方は法的考慮事項をどうぞ。
フクベット(FukuBet.asia)は、海外ブックメーカーをスポーツファンの視点で比較・解説する日本語の情報サイトです。ライセンス・オッズ・入出金・日本語対応などを一つずつ確認し、良い点も注意点も正直にお伝えしています。評価の詳しい方法はレビュー方針・評価基準、運営者については運営者情報をご覧ください。
ベッティングは20歳以上・余剰資金の範囲で楽しみましょう。ギャンブルに関する法律は居住国・地域によって異なります。 | 最終更新:2026年8月20日










